心理学入門4 トラウマ・思い込みとフィルター

性格形成に潜在意識の情報が深く影響している

ということはわかりましたね。

その情報の中で、とても強烈な恐れや憎しみ

などを感じた出来事が

「トラウマ」になります。

そして「トラウマ」から

いろんな「思い込み」が生まれたりします。

トラウマがあっても、生きていくうえで

悪影響がなければいいのですが

多くが生きづらい人生にしてしまいます。

 

例えば、

●子どものころに泣いたら更に怒られた。

   → 泣くのを我慢しよう。

 

●母に「○○を買って」と言ったら怖い顔になった。

   → 自分の要求をするのはやめよう。

 

●勉強で悪い点を取ると暗い声でがっかりしている。

   → 勉強ができない私はダメなんだ。

 

●母が仕事でほとんど家にいない。

   → 私は必要とされていない。

 

などです。

一見些細なことのようですが、

そのトラウマによって何年も自分の感情を

表現できないでいると、それが癖のようになり、

脳の思考回路がそのような考えで定着してしまいます。

抑えた感情は無くならずに体内に蓄積されるので、

大人になった時に爆発してしまうことがあります。

途中で気が付いて、発散させる方法を見つけられると

大丈夫なのですが、潜在意識にあるので

気づいていない人がほとんどです。

 

では、どうやって気づくのでしょう?

 

それは、自分の人間関係を見るとわかります。

あなたのまわりに嫌なことを言う人、嫌いな人、

ムカつく人などはいませんか?

 

「あの人は我がままで自己中で嫌い。」

とか

「悪口ばかり言う人は信用できない。」

「仕事をさぼってる人は許せない。」

とか

「人に気を使ってしまって疲れる」

「自分が嫌われているのではと思う。」

などです。

 

そう思う時に、

「私はなんでそんな感情がわいてくるのだろう?」

と客観的に見る癖をつけるようにすると、わかってきます。

つい、相手が悪いと相手のせいにしてしまいますが

それでは何も解決しません。

解決したいのであれば自分をよく知ることが大切なのです。

 

例えば

「あの人は我がままで自己中で嫌い。」という人は

→「自分も本当は言いたいことがあるのに我慢している」

かもしれません。

無意識の中に「子どものころに、わがままを言ったら怒られた。」

という情報から「我がままを言ったらダメ」という

フィルターがかかっているのです。

 

フィルターとは、トラウマや思い込みによって

できた価値観のような物。

簡単に言うと色付のサングラスをかけて

世の中を見ているようなものです。

赤いサングラスをかけていると、他の人より熱いと感じてみたり、

青いサングラスをかけていると、他の人より寒いと

感じるかもしれません。

「私は嫌われている」というサングラスをかけていると、

人が内緒話をしているだけで

「わたしの悪口を言っているのでは」と思ってしまいます。

 

もちろん、いいフィルターもあるので、

すべてが悪いわけではありませんが、

自分を苦しめている、嫌な気持ちにさせるフィルターがあるなら、

気づいて取り外したいですよね?

カウンセリングでは、そのお手伝いをしています。

 

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